lead a happy life サーブとの楽しい暮らし

VOL.1 チャレンジングで独創的。今のサーブ、これからのサーブ

サーブというブランド名を聞いて、あなたはどのモデルを思い浮かべるだろうか。

ファストバックの9-3か、あるいはぐっと遡って往年の名ラリーストであるエリック・カールソンが駆った96Sか。

【写真】Saab 96
Saab 96

私の中でサーブと言えば、長い間、映画『恋愛小説家』に登場した900カブリオレだった。小説の主人公とは違って、不器用な大人の恋を繰り広げる小説家。彼の愛車として登場したサーブは、それまで私が抱いていた「アメリカ東部の知識階級が乗るクルマ」というイメージにぴったりだったから。サーブというブランドは、その独自性に惹かれてオーナーになる人が多いゆえに昔の思い出に浸ってしまうクルマでもある。だからこそ、96は20年にわたって生産され続け、900も1970年代から1990年代まで長く愛されてきた。

しかし今のサーブに目を向けると、単にノスタルジックに浸っている会社ではないことに気づく。それどころか、とてもチャレンジングで新しい技術に対して貪欲な姿勢を持っている。その成り立ちからして航空産業を母胎とし、先進的かつ独創的な技術をクルマの形にしようとしている会社なのだ。

たとえば、ターボ技術。地球環境問題が騒がれる今、低燃費のターボ車が話題だけれど、サーブにとってそんなことは当たり前。彼らは1976年の99ターボ以来、30年以上にわたって街乗りを重視したターボ・エンジンを作り続けてきた。航空機エンジンを扱いなれていた彼らにとって親しみのある技術には違いないけれど、いち早くウェストゲートバルブを採用して、普段の走行で使いやすく、必要に応じて高い性能を発揮できる乗用車向けのターボ技術を確立した点がユニーク。当時、ドイツやフランスの自動車メーカーが最高出力争いにターボを使ったのに対し、サーブは安全性とドライビングプレジャーに重きを置いて、高いレスポンスと実用域でのトルクを重視したターボ技術を確立したのだ。

【写真】Saab 9-4x
Saab 9-4X

そして今、バイオ燃料の分野に新しい一歩を踏み出している。2007年のデトロイトショーで発表された9-4Xでは、バイオエタノールを混ぜたE85を燃料に利用することで、植物の成長過程でCO2を吸収する。エコカーだからといってスローではなく、たった2Lのエンジンから過給によって最高出力300ps/最大トルク400Nmを搾り出す。エコ・コンシャスを高めながらも、スポーティさを忘れないのがサーブの真骨頂だ。

きっと、今のサーブ・ファンが「ワゴンボディになった9-3が好きだったなぁ」なんて懐かしむ頃に、バイオ燃料を使って地球環境を痛めつけない9-4Xが私たちの目の前を通り過ぎる日が来るのだろう。そもそも歴史とは、その時代に先進的なものをクリエイトした人たちによって作り出されるのだから、サーブというブランドにノスタルジーと先進性が同居するのは当然のことなのかもしれない。

<< 前へ | 1 | 2 | 3 | 次へ >>

TOP

プロフィール

VOL.1 チャレンジングで独創的。今のサーブ、これからのサーブ 2008/4/25

VOL.2 このクルマには、日常と非日常が存在する 2008/7/04

VOL.3 リアルライフ・セーフティとは?サーブが護る、子供たちの安全 2008/10/1